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銅と組み合わせて銅像に使用されている素材の違い、色の違いについて徹底解説。素材の違いによって、耐久性やメンテナンスのしやすさが変わります。また、屋外と屋内、どちらに設置するかによって選ぶべき色もかわってくるのです。目的に合った素材・色を選べるように、まずは違いを知っていきましょう。
ブロンズは、銅と錫(すず)を混ぜた合金です。銅像の多くはブロンズにて製作されています。化学反応で発色させ、青みがかった青銅色の像や、赤みがかった赤銅色の像を製作することが可能。元の色の上に別途着色もできますが、化学反応で発色させるより経年劣化が激しいため、定期的なメンテナンスが必要となります。
青銅(せいどう)、別名砲金(ほうきん)は、粘り強く、サビにくいことから屋外の銅像に重宝されている素材です。強度も高いため、溶接した箇所に力が加わりやすい銅像に使用されるケースも多い傾向。全身像や胸像、モニュメント製作に用いられています。
赤銅(しゃくどう)は、銅と錫に金を3~6%、銀を1%ほど加えた合金。化学処理することで、金が紫色の被膜を作り、赤というよりは黒に近い青紫がかった色に仕上がります。酸化被膜(錆)により発色させるため、青銅と比べて錆びやすいのが特徴です。
真鍮(しんちゅう)は別名黄銅(こうどう/おうどう)とも呼ばれており、亜鉛35%・銅65%を混ぜた合金です。硬度が高いというメリットがありますが、水分に弱いため、サビやすいというデメリットもあります。外に設置する大型の銅像にはあまり使用されません。メンテナンスがしやすい小さな像であれば、真鍮(しんちゅう)で製作してみても良いでしょう。
洋白(ようはく)、別名洋銀(ようぎん)は、銅・ニッケル・亜鉛を組み合わせた合金です。強度や耐蝕性に優れており、白さが目立ちます。銀のような光沢が出ますが、銀は含まれていません。発色が良いことから、仏像や仏具に使用されています。
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屋内設置の場合、銅像が雨風にさらされることはまずないため、錆びやすい素材も選択肢に含められます。例えば、赤銅(しゃくどう)や真鍮(しんちゅう)などは錆びやすい傾向がありますが、屋内ならば選択肢に含めても良いでしょう。また、雨風によって着色が剥がれる心配もないため、合金を化学反応で発色させるのではなく、上からカラフルに着色することも可能。ただし、経年変化は避けられないので定期的なメンテナンスは必要です。
屋外に設置するなら、ブロンズ(青銅)の銅像を選ぶのがおすすめです。屋外は雨風の影響を受けやすく、銅の酸化が進みやすいといえます。銅は酸化すると、赤褐色・褐色・暗褐色・黒褐色・青緑色の順に変化していくため、青みがかった色を選ぶと経年劣化が目立ちにくいでしょう。ちなみに、雨風による経年劣化の他、いたずらや動物の糞尿などで汚れてしまうケースもあるため、屋外設置は定期的なメンテナンスが欠かせません。
銅像ならではの風合いは失われてしまいますが、撥水加工の塗料を用いて上から着色する形であれば、屋外設置でもカラフルに仕上げることが可能です。
※2…2021年7月時点で公式サイトに掲載されていた情報(等身大69cmの胸像の価格)
※3…2021年7月時点の電話調査による情報
※4…2021年7月の電話調査による情報
※5…2021年7月の電話調査による情報(料金は等身大70cmの胸像の価格)