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会社や学校、寺社、施設などで銅像を建てた場合は、建立を記念して除幕式を行うのが一般的です。銅像の除幕式はどこに依頼すればいいのでしょうか。どのような準備が必要でしょうか。ここでは、銅像の除幕式に関する詳しい情報やポイントを解説していきます。
銅像の除幕式の依頼先として候補に挙がるのは、「銅像制作会社」と「式典・イベントの運営会社」です。それぞれの特徴や業者を選ぶときのポイントを紹介します。
銅像制作会社とは、文字通り銅像・ブロンズ像の制作を手がけている会社です。メイン業務はもちろん銅像制作ですが、会社によっては、銅像を制作するだけでなく、イベントの段取りやサポートをするなど、銅像の除幕式までサービス内容に含めているところもあります。
一例として、とあるダイカストメーカーは、銅像・胸像の制作と合わせて、除幕式の設定・準備も対応可能としています。このように、銅像の除幕式は銅像制作会社に依頼することが可能です。まだ銅像制作を依頼していない段階であれば、銅像制作会社に制作から除幕式の手配まで一式を依頼することで、流れがスムーズになるでしょう。
業者を選ぶポイントは、サービス内容やサポート範囲、除幕式の実績、料金体系などを基準にして総合的に判断します。
式典・イベントの運営会社は、銅像に限らず様々な建築物の竣工式やオープニングイベントなどを手がける、式典・イベントの専門会社です。銅像の専門家ではありませんが、セレモニーやイベントの企画・準備・進行・段取り・代行についてのスキルや実績があり、銅像の除幕式にも対応することができます。
一番の強みは、式典の企画から準備、後始末に至るまでトータルサポートが可能なことです。対応範囲が広いので、本業に支障が及ばないように除幕式を開催することができます。式典・イベント運営会社はたくさんあるので、各社のサービス内容と料金を比較しながら、ニーズに合った会社を選ぶことが大切です。
除幕式とは、銅像・石碑・記念碑などのモニュメントや、新社屋・公園・病院など建築物の完成を祝して行われるセレモニーです。建立物にかけた覆いを取って出席者にお披露目を行うほか、儀式として神式(神道形式)による清めやお祓いが行われることもあります。ニュースなどでも取り上げられることが多く、特別な記念となるモニュメントや重要な建物が完成した場合は除幕式を執り行うのが一般的です。
除幕式は義務ではありませんので、式を執り行う必要性は個々に決められるべきものです。一般的な必要性としては、建立物の関係者へのお披露目と完成を祝う目的や、建立した銅像や建物にゆかりのある又はモチーフとなった人物の功績を称えたり祝福する目的、さらには企業が除幕式を行う場合は、晴れがましいイベントを一般公開することにより、企業成長を目指してのモチベーションの向上、式典を活用した企業PRの狙いで行われる場合もあります。
銅像の除幕式を執り行うに際しては、事前に決めておくべき事柄や準備しておくアイテムがあります。一般的な事例を紹介しますのでチェックしてみてください。
除幕式に向けての準備として、最初に行うべきことは担当者の選出です。除幕式の担当者は、式に必須のアイテムの準備・調達から、確認事項のリストアップといった事前準備から、開式、挨拶、祝辞、祝電、除幕、神事、閉式に至るまでの除幕式当日の取り仕切りなど、さまざまな業務を総合的に担当することになります。除幕式のコンセプトにふさわしい、安心して任せられるメンバーを選出しましょう。グループで業務をこなしていく場合は、連携を強化するためのコミュニケーションスキル、「報連相」を徹底させることがポイントです。
除幕式を執り行う日時は、様々な観点から決めることができます。最優先すべきは、銅像建立の由来となった日時を選ぶことです。例えば、銅像のモチーフになった人物の誕生日や、その人物が偉業となる成果を挙げた日など、銅像自体に関連した日取りを選ぶのはマストになります。
また、会社の創立記念日が除幕式の日時と重なりそうな場合は、それぞれを分けて行うのではなく、創立記念式典の中に除幕式を盛り込んで行うこともできるでしょう。除幕式は外で行うことが多いため、季節的には外でも過ごしやすい春か秋の穏やかな気候の時期を選ぶことをおすすめします。
どのようなスタイルの除幕式を行うか、除幕式の形式も決めておかなければなりません。日本では神道の形式が一般的ですが、銅像建立の由来に合わせて、仏式(仏教の形式)や、キリスト教の形式を選ぶこともできます。儀式的な要素よりイベント色の強い除幕式になる場合は、特定の形式を決めずにフレキシブルなスタイルで行われることが多いです。いずれにせよ、形式については事前の検討と合意が必要になります。
除幕式に出席する参列者も事前に決めておきましょう。発起人や銅像の製作者など主催者側のコアな関係者はもちろんのこと、施工担当者、専門家、研究者、作品の縁故者(象のモチーフになった本人・家族とその関係者など)、そのほか取引先や株主、役員、従業員など、様々な人たちをピックアップすることができます。参列者はアバウトにピックアップするだけでなく、招待漏れを防ぐため、詳細に絞り込んでリスト化しておきましょう。
参列者のリスト化が済んだ時点で、招待状の準備と発送を開始します。ポイントは2つ。1つは、ゲストに招待状を送るときは郵送ではなく、手渡しが望ましいということです。手渡しにすれば、招待状を渡すのと一緒に出席のお願いをすることができます。2つ目は、招待状を発送する場合は「返信用ハガキを同封する」ということです。返信用ハガキを同封しておけば、式への出欠の確認をとることができます。
曳綱役は、建立物を覆った幕を引いて建立物を現わし除幕の儀とする重要な役割です。選出に関しては、主催者側で一方的に決めるのではなく、コアな関係者や作品のモチーフになった本人や遺族の意向を尊重するなど、周囲と十分に話し合ってから決定しましょう。
除幕式では様々な備品やアイテムが必要になります。表題を掲げる看板や演台、演壇、銅像を覆う除幕布、除幕布を取り外す曳綱、マイクセット、スピーカーなど音響機器、プロジェクター、スタンド花など。除幕式の形式や会場の規模、進行内容を考慮しながら必要なアイテムを事前に確認して準備しておきましょう。
除幕式はぶっつけ本番というわけにはいきません。当日、式をスムーズに進行できるようリハーサルを実施しましょう。とりわけ曳綱役を子どもたちに務めてもらう場合は、入念な確認と練習が必要です。安心して本番に臨めるようしっかりリハーサルしておきましょう。
除幕式での挨拶の仕方は、あらかじめ構成を考えておき、原稿を準備して本番に臨むのが理想的です。場慣れしている人はアドリブで挨拶するのも良いですが、慣れていない人は原稿を用意しておいたほうがいいでしょう。本人で構成を考えるのが難しい場合は、除幕式の担当者が原稿作成を代行することもできます。
除幕式における一般的な挨拶原稿の構成テンプレートとして、下記を参考にしてください。
セレモニーでの挨拶の例文は数多く紹介されていますので、そうした例文を参考にするのも良いでしょう。
※2…2021年7月時点で公式サイトに掲載されていた情報(等身大69cmの胸像の価格)
※3…2021年7月時点の電話調査による情報
※4…2021年7月の電話調査による情報
※5…2021年7月の電話調査による情報(料金は等身大70cmの胸像の価格)