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銅像はさまざまな用途で設置されていますが、中には「屋外広告物」として銅像を利用したいと考える人がいます。本記事では、屋外広告物とは?というところから、銅像を屋外広告物として利用できるのかという点について考えてみます。
屋外広告物は、屋外で公衆に向けて表示するものを指します。看板や立て看板、張り紙などがそれにあたり、ほかにも広告塔や板、建物など、広告を目的としたさまざまなものが屋外広告物に当てはまります。屋外広告物は、常時また一定の期間継続して表示・設置されるものです。
屋外広告物は、都道府県や政令指定都市などが各々の屋外広告物条例を定めていて、屋外広告物を設置する側は、その条例に従う必要があります。条例はそのエリアなどによって変わることに加え、都道府県や政令指定都市からの委託を受けて、市町村がその管理を行っていることもあります。
各都道府県の知事は、屋外広告物に関する条例を違反した人に対して、屋外広告物の撤去などを命ずることができます。
屋外広告物の設置にはさまざまな条例があり、設置できないエリアがあるほか、設置できない物件もあります。例えば、屋外広告物を設置できないエリアとしては、第一種禁止地域にあたる国立公園や、環境緑地保護地区などが挙げられ、これらのエリアには屋外広告物を掲示することはできません。
第二種禁止区域では、文化財に指定された建物や、高速道路のエリアなどが挙げられます。そして、屋外広告物の掲示が禁止されている物件として挙げられるのが、銅像や記念碑などです。そのほかにも、街路樹や消火栓、景観重要建造物などには、屋外広告物を掲示することができません。
銅像を屋外に設置する際には、風や衝撃などの影響があっても簡単に倒れたりしないよう、安全にしっかり配慮して設置を行う必要があります。安全に銅像を設置するために重要なのは、「台座」です。台座の施工をしっかり行うことで、銅像を長期間安定した状態で設置することができます。
台座を一からつくるには、鉄筋を組んで基礎工事を行います。その後コンクリートを基礎に流し込み、その上に台座を設置します。台座と基礎をしっかり密着させるようにコーキングを行い、必要に応じて碑文板の設置をしてから銅像を設置します。
銅像を設置したら、その後永久に安定して設置されるというわけではありません。経年劣化による倒壊や、台風などの影響で倒れてしまうことを防ぐため、また美しい姿を保つために、定期的なメンテナンスはマストです。
銅像によってメンテナンスのタイミングはさまざまですが、10年ごとに着色メンテナンスを行い、合わせて銅像本体の揺れや台座が破損していないかということを確認しているケースは多いです。
破損や亀裂が見つかれば、その都度補習を行い、安定して設置できるように対応します。メンテナンスによっては、路面の養生を行うなどかなり大規模なメンテナンスになることもあります。
※2…2021年7月時点で公式サイトに掲載されていた情報(等身大69cmの胸像の価格)
※3…2021年7月時点の電話調査による情報
※4…2021年7月の電話調査による情報
※5…2021年7月の電話調査による情報(料金は等身大70cmの胸像の価格)