公開日: |更新日:
本記事では、「熊本復興プロジェクト」を取り上げながら、銅像製作による復興支援について解説します。
2016年4月に発生した熊本地震では、人的被害として死者 211 名、重傷者 1,142 名、軽傷者 1,604 名であったことに加え、建物被害としては全壊家屋が約8,000棟、半壊家屋は約34,000千棟、一部損壊家屋は約 15 万3,000棟など、大変な被害となりました。
地震直後の4月17日に、熊本県出身でマンガONE PIECEの作者として知られる、漫画家の尾田栄一郎氏が「必ず助けに行く」というメッセージを送りました。熊本県は、このメッセージを復興に向かう熊本の「原動力」とするべく、ONE PIECEと熊本県がコラボした「ONE PIECE 熊本復興プロジェクト」を立ち上げたのです。
2016年には第1弾として、熊本県内でスタンプラリーやラッピング列車といった復興プロジェクトを実施。さらに熊本城マラソンでは、たくさんのランナーを「麦わらの一味」が応援し、益城町では「ONE PIECE オリジナル返礼品」をつくったことにより、多くのふるさと納税が寄せられました。
2017年には第2弾として、「ONE PIECE」連載20周年に合わせて尾田氏と集英社から熊本県内のすべての新成人に、特別メッセージと記念品が贈られたほか、ONE PIECEのキャラクターによる熊本県ホームページジャックなどのプロジェクトを展開するなど、さまざまな復興プロジェクトが実施されました。
ONE PIECEのキャラクター像10体が、熊本県の各地に設置されています。以下に、そのキャラクターと設置エリアをご紹介します。
東日本大震災の津波によって大きな被害に遭った福島県いわき市平豊間地区の防潮堤には、復興を祈願するブロンズ像が設置されています。海と向き合う漁師の姿を表現しており、モデルとなったのは、元漁師で震災時の区長、鈴木徳夫さんです。
「震災の教訓は変貌する街とともに廃れる恐れがある。大きな地震があったらすぐに逃げて」という後世への願いが込められています。
広島平和をきずく児童・生徒の会によって設置された「原爆の子の像」。ドーム型の台座の上に金色の折鶴と少女のブロンズ像が立っています。そして、明るい未来と希望を象徴する左右の少年少女の像があります。
佐々木禎子さんをはじめ、原爆で亡くなった多くの子どもたちの霊を慰め、世界に平和を呼びかけることを目的に建立されました。
南三陸町には、イースター島のトゥキー族が製作した本物のモアイ像が設置されています。このモアイ像は、チリと南三陸町の友好の証として、震災復興のシンボルという意味合いで贈られました。
※2…2021年7月時点で公式サイトに掲載されていた情報(等身大69cmの胸像の価格)
※3…2021年7月時点の電話調査による情報
※4…2021年7月の電話調査による情報
※5…2021年7月の電話調査による情報(料金は等身大70cmの胸像の価格)